FXで取引記録(トレードノート)をつける必要性
あなたはトレード記録をつけていますか?
FXをしている人なら必ず、「勝ちたいならトレードノートをつけなさい」という教えを受けたことがあると思います。勝てている人はみんなトレード記録をつけているとか、トレードノートをつけていないから負けるんだとか、そのくらい強く、記録をつけろ、記録をつけろと言われていますよね。
でも、トレード記録をつけるのって簡単じゃないですよね。私は短期トレーダーじゃないので、そうでもないですが、スキャルピングやデイトレをやっている人がトレード記録をつけるとしたら相当大変でしょうし、ごちゃごちゃになりそうですよね。
もちろん、利用しているFX口座の取引記録がありますから、自分で手書きで記録をつけなくても、データはあるので、毎日データをとって、ノートに貼りつける、くらいのことはできるのかもしれません。でもそんなものを見て、トレードが改善するのか、後で何かの役に立つのかは疑問です。
高いお金を払ってFXの塾に入って、カリスマトレーダーの指導を受けていた友人の話
以前仲良くしていたFX仲間が、ネット上でとても有名な、カリスマトレーダーの高額塾に入って、指導を受けていた時期がありました。
高額塾なので、自分のトレードについて、いくらでも直接相談ができるダイレクトチャット環境が整っていて、すごいなと思ったんですが、友人は結局、上手くいったトレードは見せるけど、失敗したトレードは見せないんですね・・。尊敬する人にダメだと思われたくない心理でしょうか。
私は、失敗トレードを見てもらわないと意味ないんじゃないかと言ったんですが、キレられて、余計なお世話的なことを言われてしまいました。
FXの失敗は、お金を損するということで、お金儲けをしようと思って逆に損してしまうという、他人に言うとなると「猛烈にみっともないこと」ですよね。自分で思い出すだけでも嫌なのに、それを他人に打ち明けるのはかなりの覚悟がいることです。
投資に理解がない人だったら、投資で損した話なんて、ボロクソに言われるでしょうし、考えただけでもぞっとします。FXしている人の中で、家族や恋人や友人にFXで勝った負けたという話ができている人は滅多にいないと思いますし、みんな自分の大失敗トレードはなかったことにしたいという意識が働いてしまうものなんです。そういう中で、継続的にトレード記録をつけるのは、本当に難しいことです。
手書き、エクセル、ブログ・・もっとも役に立つトレード記録は?
私もかつては、ネットでダウンロードできる、一般的なトレードノートのひな形を利用して、手書きのトレードノートを一生懸命つけていた時期がありました。
でも私は、頑張ってつけたトレードノートを後から見返して、トレードが上達したと思ったことはありませんでした。手書きのトレードノートはやはり、パッと見てどういうトレードだったか視覚的に蘇ってこないので、この時いくら損した、いくら儲かったというのを思い出すだけのものになってしまうからです。ですから、手書きのトレードノートは、大変なのに、たいして役に立たないと思いました。
それで、エクセル形式のトレードノートを試してみましたが、それもやはり同じでした。データ好きの友人は、ものすごく綿密なトレードデータをつけて、それをグラフにしたりして、満足気にしていましたが、それも、エクセル上級者じゃないと活用できないですし、それに、データを取ることがメインになってしまっているような印象で、トレードには活かせていなかったりするんですね。
FXブログを書いて、自分したトレードを記録するという方法もあります。最初は真面目に、上手くいったトレードも、失敗してしまったトレードも記録するんだけど、失敗が重なってくるとつけるのが嫌になってやめてしまう。。ということが多いんじゃないかと思います。そして結局、上手くいったトレードについてだけ語るブログになってしまって、ほとんど意味のないものになってしまうという方が多いようです。
勝ちたいなら記録を取れ、という意見には私ももちろん賛成ですが、どういう記録の取り方が望ましいのか、ちゃんと考えた方がいいのかなと思います。
トレードノートをつけるのは、継続することが大事なので、記録することが大変じゃないものがいいですよね。それと、視覚的に、パッと見て、どういうトレードをしたかわかりやすいものがいいと思います。
トレードノートは、つけることが目的ではなく、記録することでトレードが改善するのが目的
取引記録をつけなければ勝てないと言われて、頑張ろうと思っても、継続できなければ意味がないし、また、その記録を活かせなければ意味がないので、記録を取るという作業が大変じゃない方がいいし、後から見てよくわかるものじゃないといけません。
トレードノートをつけることに意味があるんじゃなくて、記録をとってトレードが良くすること、利益を大きくすることが目的なので、手書きのトレードノートはそれほど有効ではないと私は思います。
それに、失敗トレードは、なかったことにしたいと思うし、改めて見たくもないという心理が働いて、記録する作業も、見直しをすることも、とっても苦痛なんですよね。私も、このサイトで公開しているトレード記録をじっくり見返したら、心穏やかではいられないですし、大失敗トレードをいくつも見たら、本当に具合が悪くなってしまいます。
トレード記録をつけ続ける意味は、変なトレードをすると、記録を取る時や、それを見直す時に猛烈に嫌な思いをするので、それが嫌だから、トレードが慎重になる、という効果が大きいように感じます。記録をつけることが習慣になると、自然に、こんなトレードをしたら後で記録を取るのが嫌になっちゃうから、ここはやめておこうとか、そういう意識が働くようになるんです。
MT4のインジケーターで自動的にトレード記録をとる方法
小ロットナンピンFXサイトでは、2017年1月から、全トレードを1週間単位ですべて記録し、公開していますが、これは、MT4のインジケーターを使って記録をとっています。
MT4のチャートにこのトレード記録用のインジケーターを表示させて、エントリーポイントと決済ポイントをラインで結んで表示させる設定にしています。(買いトレードは青ライン、売りトレードは赤ラインです。)
チャート上のどこでエントリーし、どこで決済したのか視覚的に見えるので、とてもわかりやすいと思います。また、トレード記録をつける手間がほぼかからず、インジケーターを表示させて、期間を決めれば、チャート上にこのようにラインが表示されますので、とても簡単です。
そして、インジケーターが、取引通貨ペア、売り買い、エントリー時間、エントリー価格、決済時間、決済価格、利益、獲得ピプスなどのデータも同時に生成してくれるので、トレード詳細もしっかり残せます。
記録をつけて、きちんと残し、いつでも見返せる場外にしておくということで、公開するしないは別にして、これを自分でいつでも確認できるようにネット上にアップしておけば、もっとも効果的なトレード記録ができると私は思っています。
記録を取ることが習慣として身に着いた時に、トレードが変わる
結局のところ、取引記録をつけ続けていって、それが習慣になり、つけることが当たり前になると、トレードしている最中に、記録を取る時のイメージが浮かぶようになります。私の場合は、チャートに描かれる赤ラインや青ラインのイメージが浮かんできます。
その時に、このトレードの記録を残すのが嫌じゃないのかって意識が働くようになるんです。それで、こんなところで買うのはやめておこうとか、ここで決済しないで、利益が消えてしまったら記録に残す時に嫌な思いをするとか、そういう思いがトレードに影響します。
要するに、トレード記録をつけていくと、後で後悔するようなトレードを減らす効果があるということです。
なるべく大変じゃない方法で、見てすぐどういうトレードだったかわかるように、いつでも見られるようにして、トレード記録をとっていくことを、ぜひお勧めします。