FXで1日1万円稼ぐためにはどうすればいいか
FXで1日1万円稼ぎたい人はどうすればいいのか
FXトレードをしている人は一般的に、トレードの基本や手法を学び、デモトレードか少額のトレードででさまざまな手法を試し練習し、自分に合ったやり方を見つけて、自分なりのルールを構築し、利益を出せるようになったと思ったら、ロット数を上げて大きく利益を上げようと考えるんじゃないでしょうか。
FXで1日1万円稼げるかどうかというラインは、アルバイトなどはやめてFXだけで暮らしていけるかどうかの境界と考えている人が多いんですが、1日1万円というのは簡単なようですが、安定的に稼ぎ続けようとしたら簡単ではありません。
ドル円1万ドルを売り買いすると、相場が1円上下すれば1万円の利益または損が出るわけですが、デイトレでドル円のトレードをするとして、日に50pipsくらいは動くとして、そのうちの30pipsを取りに行こうとすれば、1万ドルのトレードだと3000円にしかならないので、1日1万円稼ぎたいと思うなら、3万ドルでトレードすればいいという考え方です。
デイトレードで毎日利益を出していこうとするとスキャルピングになっていく
30pipsを取るのが難しいと感じる人が、10pipsなら取れると考えて、10万ドルでトレードすればいいとか、5万ドルで2回やればいいとか、3万ドルで3回やればいいとか、それがうまくいかないと、5pipsを20万ドルでやろうとか5pipsを10万ドルで2回とか、5万ドルで4回とか・・そのように考えて、どんどん短期トレードに、スキャルピングに移行していくことになりがちです。
ただ、取引ロットを上げれば逆に行ってしまった場合の損も多くなりますし、利確幅が30pipsとか、10pipsとか、まして5pips程度だとして、それに対する損切り幅をどうするかという問題があります。
利益幅が小さいのなら、損切り幅も小さくしないと、損の方が大きくなってしまいますが、相場の流れの小さなブレでいちいち損切りしてしまったら損切りの機会が多くなって利益を出せなくなってしまいます。損切りが早くても遅くても利益に反することになる可能性があり、スキャルピングで利益を出し続けるのはとても難しいのです。
デイトレのような期限を決めたFXは難しい
デイトレで1日1万円とか、1カ月20万円とか、期限内にいくら稼がなければならないといった考え方をすると、FXはとても難しくなります。相場の流れは1日単位、週単位、月単位で一区切りといった動き方をしているわけではないからです。
短期の流れ、中期の流れ、長期の流れと視点を変えると動き方もまったく違って見えてきますが、毎日確実に利益を出さなければならないと考えてしまうと、中長期の流れに逆行したトレードをするしかなくなることも多くなりますし、そういうトレードをすると逆に行ってしまった時の損失が大きくなってしまいます。
いつまでにいくら稼がなければならないといった期限を決めないで、利益が出た時に利益を獲得するといった柔軟な考え方の方が負けにくくなります。余裕のない切羽詰まったトレードよりも、余裕を持ってトレードする方がいいということです。
1日1万円(1年260万円)稼ぐのに、資金はいくら用意すべきか
1日1万円稼ぐということは、営業日で考えると年間260万円稼げばいいわけですが、年260万円稼ぎたい場合に、資金10万円で1日1万円稼ぐのと、資金100万円で1日1万円稼ぐのと、資金1000万円で1日1万円稼ぐのでは難しさが全然違います。
資金1000万円で260万円の利益を出せば年利26%になりますので、銀行などの金融機関に預けても0%の日本で考えれば、ものすごくいいですし、500万円の資金で250万円の利益を出せば年利50%ということになり、投資としては猛烈にいいわけですが、そういう発想でFXをしている人はほとんどいません。
100万円で260万円とか、50万円で260万円とか、まして、10万円の資金で年260万円の利益を出したいと望むのは、投資としてはあり得ない数字であることはわかると思います。FXをギャンブルじゃなく、投資として安定的に利益を出し続けていきたいと思うなら、十分な利益を用意する必要があるということです。
ですから、今持っている資金が100万円なら、今1日1万円を目指すとギャンブルになってしまうので、投資で考えるなら初年度は高くても利益50万円くらいを目指すべきで、2年目に150万円75万円の利益を出し、3年目で225万円で112万円稼ぎ、4年目に337万円で168万円稼ぎ、5年目でやっと、505万円で1日約1万円、年252万円稼ぐことを目指すことができるということになります。
ボラティリティの高い通貨ペアをトレードした方が儲けられるか
1日1万円とか、1日3万円とか、1日5万円とか、目指している金額はいろいろですが、デイトレードをしている人は、ボラティリティの高い通貨ペアを好んでトレードする人が多いです。ポンド円は値動きが荒いので、ポンド円もポンドドルもトレードしているデイトレーダーが多いのではないでしょうか。
ただ、しつこいようですが、値動きが激しい、ボラティリティの高い通貨ペアは利益も大きいけれど、損も大きくなりますので、失敗すると悲惨なことになるので注意が必要です。十分な資金がない人がやると簡単に資金を飛ばししてしまうことになりかねません。
ポンド円のトレードをする場合は、1000通貨単位など、ロットは小さく抑えて、5円10円くらいの値動きは普通にあることを踏まえてポジションをとっていくようにしないと、あっという間に含み損が膨らんでしまうので注意が必要です。
私もポンド円のトレードは時々やりますが、1000ポンドずつのナンピンでポジションを積んでいくやり方をしても、結構簡単に100万円超えの含み損を抱えてしまうことがあります。少額資金でポンド円を1万通貨単位以上で売買していると、本当に簡単に強制ロスカットになりますし、資金が増える前にゼロになる典型的なパターンなんじゃないかと思います。
高金利通貨を長期保有してスワップポイントで稼ぐのはアリか
私はスワップ目的で南アフリカランド円やトルコリラ円などの高金利通貨の保有もします。南アフリカランドのように、上がらないまでも安値でレンジになっていてくれるなら、損が広がることなく、スワップを毎日稼いでくれるので全然OKなんですが、トルコリラのような下げ方をされると、どんなに金利が高くても、スワップで賄えるレベルではありません。
ですから、私自身がトルコリラ円をスワップ目的で30円くらいから買い下がってしまったのは正直言って大失敗だったと認めざるを得ません。ただ、資金に余裕がある人が、トルコリラ円を17円台~18円台くらいから1000リラずつ、十分な幅を持たせて買い下がるのは、アリなんじゃないかという気もします。
1円ごとに1000リラ買い増ししたとして、1円まで下がってしまったとしても、17000リラで済むわけですし、証拠金もたいしてかからないので。。。
ですから本当に酷い下げ方をしましたし、この先どんどん上がっていくイメージも抱きづらいとはいえ、やはり、損切りして投げ出すよりも、ナンピンを続けた方がいいだろうと私は考えています。
それから、米ドルでもユーロでも、その他の通貨でも、今後は日本円とは違って、金利が良くなっていくだろうと予測できますし、通貨の価格は金利が高くなると上がっていくので、ドル円などは基本的に長期保有してスワップも取っていく方向で考えていいんじゃないかと思っています。
スワップが付く通貨を保有して、1日1万円の内の半分くらいはスワップで稼ぐようにしていくと、更に達成しやすくなるので、スワップも意識した方がいいと思います。
まとめ
FXで1日1万円を稼ぎたいと思っている人は、1日1万円という目標を達成するために、どんどん短期(スキャルピング)になっていくし、どんどんロット数を上げていく傾向がありますが、本来FXは、1日単位で相場が動いているわけではないので、期限を決めたトレードをしていると、負ける必要がないような場面でわざわざ自分から負けるようなことになってしまいます。
ですから、目標設定は1日1万円と考えるよりも、相場の流れに合わせて、稼げるタイミングで稼ぐ方が断然有利です。数年くらいの長いスタンスで、平均して年収いくら取れればいいとか、そのくらいの考え方でいると、1日1万円を超える利益を取ることも難しくなくなります。
FXで勝ちたいなら、ギャンブル的な発想は捨てて、投資をしている意識を持つことが大事ですし、投資であるならば、資金的にも時間的にも余裕を持って取り組むことです。